WordPressはプラグインを入れるだけで様々な機能を追加することができますが、入れすぎると表示速度が低下するなどの悪影響もあります。
ですから、本当に必要なプラグインのみインストールし、余計なプラグインは入れるべきではありません。
とはいえ、プラグインは数えきれないほど存在するため、特に初心者の方は何をインストールすればよいかわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、数あるWordPressプラグインの中から厳選した必須のプラグインを5つ、あると便利なプラグイン8つを御紹介します。
これからサイトやブログを始める方は、プラグインを利用する際の注意点などと併せてチェックしてください。
WordPressのプラグインとは?
WordPressのプラグインとは、インストールするだけでWordPressにもともと備わっていないの機能を拡張できる便利なツールです。
例えば、サイトにお問い合わせフォームを設置したり、人気記事のランキングウィジェットを設置したりといったこともプラグインをインストールするだけでできるようになります。
本来は1から自分で設定していかなければ実現できない機能なので、プログラミングの知識がない初心者の方には相当ハードルが高いことだったはず。
しかし、WordPressの場合はプログラミングの知識が全くなかったとしても、プラグインを入れるだけでサイトに様々な機能を追加することができます。
WordPressのプラグインとは、初心者のサイト運営を支えてくれるだけでなく、プログラミングの知識がある方にとってもサイトのカスタマイズにかかる時間を大幅に短縮してくれる便利なツールと言えるでしょう。
プラグインを導入する前に知っておきたい注意点
プラグインは誰でも簡単にWordPressの機能をカスタマイズできる便利なツールですが、デメリットが全くないわけではありません。
プラグインを導入する際に注意しておきたいポイントは以下の4つ。
- 本当に必要なプラグインのみインストールする
- 信頼できるプラグインかチェックする
- テーマとの相性が悪くないかチェックする
- アップデートがあれば早めに実行する
むやみにプラグインをインストールするとサイトに悪影響を与える場合もあるため、インストールするプラグインは慎重に選びましょう。
なぜ上記の4つに注意が必要なのか簡単に解説します。
本当に必要なプラグインのみインストールする
プラグインはサイトに機能を簡単に追加できる便利なツールですが、導入するプラグインが多いほどサイトの表示速度が遅くなるというデメリットもあります。
さらに、プラグイン同士が干渉して不具合をおこすケースも多いので、あれもこれもとむやみにインストールせず、本当に必要なものに厳選してインストールしましょう。
信頼できるプラグインかチェックする
プラグインはWordPressの公式ディレクトリにあるだけでも、数えきれないほど多くのプラグインが存在します。
その中でも特に注意したいプラグインは以下の2つ。
- 長い間更新されていないプラグイン
- インストール数の少ないプラグイン
これらのプラグインはセキュリティ面に不安があったり、不具合が発生するリスクもあるので、なるべく避けた方が良いでしょう。
最悪の場合、ウイルスなどが侵入する原因になる可能性もあるので注意してください。
WordPressの公式ディレクトリにあるプラグインであれば、インストール数や最終更新がいつなのかは確認できます。
極端にインストール数が少なかったり、何年も更新されていないプラグインは避けた方が無難です。
テーマとの相性が悪くないかチェックする
WordPressはテーマによって元々備わっている機能が違うので、テーマの機能とインストールしたプラグインが干渉して不具合を起こすケースも少なくありません。
特に多機能な有料テーマはわざわざプラグインを入れなくてもできることが多いので注意してください。
テーマの販売ページなどで相性の悪いプラグインが記載されている場合もあるので、必ずチェックしてからインストールしましょう。
万が一不具合が発生しても対処できるように、念のためバックアップを取っておくと安心です。バックアップの取り方は下記の記事でも解説しているので参考にしてください。
アップデートがあれば早めに実行する
WordPress本体やテーマだけでなく、プラグインも不具合の修正やセキュリティ面の強化などを理由にアップデートされます。
プラグインのアップデートを怠ると、WordPressの新しい機能に対応できず不具合がおきたり、セキュリティ面で脆弱性がみつかることもあるので、なるべくアップデートは早めに行いましょう。
WordPressサイトに必須級のプラグイン
WordPressをインストールしたら最初に入れておきたい必須級のプラグインを紹介します。
今回紹介するプラグインは以下の5つ。
- Google XML Sitemaps
- BackWPup
- WP Multibyte Patch
- reCaptcha by BestWebSoft
- Limit Login Attempts Reloaded
最低限必要な初期設定やセキュリティ強化のために導入したいプラグインです。
それでは、プラグインの詳細を1つずつ紹介していきます。
【Google XML Sitemaps】サイトマップの作成、送信
「Google XML Sitemaps」は、検索エンジンのクローラーにブログやサイトを巡回しやすくするために必要な「sitemap.xml」を自動生成してくれるプラグインです。
簡単に言えば、これがないとサイト内のコンテンツが認識されるのが遅れたり、認識してもらえないページがでてくる可能性があるということ。
「sitemap.xml」はSEO的にも重要な項目ですし、サーチコンソールに登録する情報の1つなので必ず導入しましょう。
「Google XML Sitemaps」シンプルな機能のプラグインですが、重要なページに優先順位を設定したり、不要なページを除外したりするなどの基本的なことはしっかりできます。
最近ではSEO対策プラグインでも代用できるようになりましたが、余計な機能のない「Google XML Sitemaps」は利用者も多く、更新も高い頻度でされているので安心して利用できるプラグインです。
【BackWPup】バックアップの作成
「BackWPup」はWordPressサイトのデータを簡単に丸ごとバックアップできるプラグインです。
WordPressはテーマやプラグインも含めてアップデートが頻繁におこなわれるため、予期せぬ不具合やエラーが発生することも多く、バックアップをとっておくことは必須といえます。
「BackWPup」はスケジューリングして自動バックアップをとることもできるので、一度設定してしまえば安心してWordPressサイトを運営できるでしょう。
「BackWPup」はプラグイン自体の更新頻度も高く、利用者も圧倒的に多いのでおすすめです。
【WP Multibyte Patch】日本語の文字化けなどの不具合防止
「WP Multibyte Patch」は日本語を利用する際の機能を強化したり、バクを修正してくれるプラグインです。
WordPressはもともと英語圏のソフトで、日本語でも問題なく使えるようにはなっていますが、まだ細かいところで対応できていないところがあります。
それらを修正してくれるのが「WP Multibyte Patch」で、日本語サイトを運営するならインストールしておけば間違いないでしょう。
また、「WP Multibyte Patch」は日本語が入った画像ファイルを自動的に英数字に変更してくれる機能もあります。
日本語が入った画像ファイルはサーバー移転などをする際にエラーがおきる原因になるので、「WP Multibyte Patch」はインストールしておいて損はないはずです。
【reCaptcha by BestWebSoft】スパム対策でGoogle reCaptchaを導入
「reCaptcha by BestWebSoft」はGoogle reCaptchaを簡単に導入してコメントスパムやbot攻撃などを防ぐことができるセキュリティプラグインです。
Google reCaptchaは、「私はロボットではありません」といったチェックボックスや、画像認証でbotを判別するシステムのことで、おそらく誰でも1度は見たことがあると思います。
今ではさらに改良された「reCAPTCHA v3」が利用できるようになっていて、利用するユーザーが煩わしい操作をしなくても自動的にbotかどうかを判断することが可能です。
他にも同様のプラグインは何種類かありますが、更新頻度が高くて利用者も多いので私はこれを利用しています。
ちなみに、コメントスパム対策といえばデフォルトで入っている「Akismet Anti-Spam」というプラグインもありますが、これは商用利用する場合は有料になるので注意してください。
【Limit Login Attempts Reloaded】不正ログイン防止
「Limit Login Attempts Reloaded」はWordPressのログイン画面に対するブルートフォース攻撃を阻止し、不正ログインを防止するためのセキュリティ強化プラグインです。
「Limit Login Attempts Reloaded」の機能はシンプルで、「ログインに何回失敗すると自動的にロックをかける」といった設定ができます。
ロック時のメール通知やIPアドレスを指定してブロックすることもできるので、先ほど紹介した「Captcha by BestWebSoft」と併用すればセキュリティがさらに強化できるでしょう。
「Limit Login Attempts Reloaded」以外にも同じようなプラグインはたくさんありますが、更新もしっかりされていて利用者も多く、安心して利用できます。
「Limit Login Attempts Reloaded」には余計な機能がないため、他のセキュリティ関連のプラグインと干渉しにくいのも特徴です。
利用するレンタルサーバーによってはWordPressをインストールするとデフォルトで入っていることもあるため、もしインストールされていればそのまま使いましょう。
使用環境に合わせて導入すると便利なプラグイン
続いて、全ての方に必須なプラグインではないですが、あると便利なプラグインを厳選して御紹介します。
今回ご紹介するプラグインは、以下の8つ。
- Contact Form 7
- WP Revisions Control
- All in One SEO
- EWWW Image Optimizer
- Advanced Editor Tools (previously TinyMCE Advanced)
- Classic Editor
- Table of Contents Plus
- Broken Link Checker
使用するテーマや目的などによっては不要な場合もあるので、それぞれの使用環境に合わせて導入を検討してください。
それでは1つずつプラグインの詳細を御紹介します。
【Contact Form 7】お問い合わせフォームの作成
「Contact Form 7」は簡単にお問合せフォームを設置できる便利なプラグインです。
日本語に対応しているので使いやすく、利用者も多いプラグインなので安心して利用できるでしょう。
お問合せフォームのカスタマイズも簡単で、電話番号などの入力項目をボタン1つで追加することもできます。
他にも自動返信メールを設定したり、必要な機能は十分揃っているので、特別なこだわりがなければお問合せフォームはこのプラグインで良いはずです。
【WP Revisions Control】投稿・固定ページの無限に生成されるリビジョンを制限
「WP Revisions Control」はWordPressの投稿ページや固定ページで保存するリビジョン件数を制限するプラグインです。
WordPressにはページの情報を更新するたびに保存し、いつでも元の状態に戻すことができるリビジョンという便利な機能があります。
しかし、デフォルトの状態だとリビジョンは無限に生成されてしまい、多すぎるリビジョンはページの表示速度に悪影響を与える場合があるので注意が必要です。
「WP Revisions Control」をインストールすれば簡単に保存するリビジョンの件数を指定できるので、不必要にリビジョンが生成されるのを防ぐことできます。
ページの情報を修正することはよくあることなので、リビジョンが増えてくる前にインストールしておきましょう。
【All in One SEO】SEO対策の代表的なプラグイン
「All in One SEO」はSEO対策が一通りできるプラグインで、以前は「All in One SEO Pack」の名前で知られていた有名なプラグインです。
「All in One SEO」は多機能なプラグインで、
- タイトルやディスクリプション、メタタグの設定
- Google Search Consoleとの連携
- Google Analyticsとの連携
- サイトマップの作成
などが簡単に設定できます。
ただし、現在ではSEO対策ができるようになっているWordPressテーマも多く、機能が重複してしまう場合もあるので注意してください。
使用するテーマに併せて利用する機能を限定したり、必要な機能だけ備わったSEO対策プラグインを使用しましょう。
【EWWW Image Optimizer】画像ファイルの自動圧縮
「EWWW Image Optimizer」は、WordPressにアップロードした画像ファイルを自動で圧縮してくれるプラグインです。
画像ファイルが重いとページの表示速度も遅くなってしまうので、「EWWW Image Optimizer」はページの表示速度改善にも役立ちます。
ただし、外部ツールで画像ファイルを圧縮してからアップロードする場合や、テーマに同じような機能がある場合は絶対に必要というわけではありません。
特にテーマに同じような機能がある場合は、不具合が起きる可能性が高いので注意してください。
【Advanced Editor Tools (TinyMCE Advanced)】エディターの機能拡張
「Advanced Editor Tools」はエディターの機能を拡張するプラグインで、以前は「TinyMCE Advanced」という名前のプラグインでした。
「Advanced Editor Tools」をインストールすると、テーブル(表)の作成をはじめとした様々な機能が追加されるので、クラシックエディターではほぼ必須級のプラグインといえます。
しかし、ブロックエディター(Gutenberg)になってからはデフォルトの状態でもできることが多いので、そこまで必要ではなくなりました。
特にブロックエディター完全対応のテーマはオリジナルブロックも多く、ほぼ不要のプラグインなので使用するテーマに併せて利用を検討しましょう。
【Classic Editor】新エディターから旧エディターに戻す
「Classic Editor」は新しくデフォルトとなったブロックエディターから旧エディターに戻すプラグインです。
以前からWordPressを利用している方には慣れ親しんだ旧エディターは根強い人気があり、今でも「Classic Editor」を利用している方は多いでしょう。
しかし、旧エディターである「Classic Editor」は、サポート期間が2022年末までとなっています。(2022年1月現在)
最初は2021年までとなっていたものが既に1年延長されているので、再度延長となる可能性はありますが、いずれはサポートが終了すると思って間違いないはず。
これからWordPressを始める方には不要なプラグインですが、まだまだ旧エディターでないと使いにくいテーマも多いので、使用するテーマに併せて「Classic Editor」をインストールしましょう。
【Table of Contents Plus】目次の自動生成プラグイン
「Table of Contents Plus」は記事に目次を自動で作成、設置できるプラグインで、訪問者の利便性を高めることができます。
「Table of Contents Plus」は基本的にインストールするだけで利用可能で、目次を表示するページや表示レベルの設定も簡単です。
「Table of Contents Plus」は非常に便利なプラグインですが、目次を設定する機能はデフォルトで搭載しているテーマも増えてきているため、不要になるケースも多くなっています。
利用するテーマに目次の設定機能がない場合のみ「Table of Contents Plus」をインストールして使いましょう。
【Broken Link Checker】リンク切れのチェック
「Broken Link Checker」はサイトやブログ内になるリンクを監視し、リンク切れを通知してくれるプラグインです。
リンク切れを放置することはユーザビリティの低下を招き、SEOにも結果的に悪影響を及ぼす可能性があります。
素早くリンク切れを修正するためにも「Broken Link Checker」はおすすめで、特にページ数の多い大規模サイトでは手間を省くためにも必須といえるでしょう。
逆に言えば、小規模サイトやリンクを殆ど設置していないサイトでは必要なプラグインとはいえないので、運営するサイトやブログに併せてインストールを検討してください。
プラグインの導入方法(インストールの手順)
プラグインの導入方法はとても簡単なので、今日からWordPressをはじめた初心者の方だったとしても大丈夫です。
具体的なインストールの手順を説明すると、
まず、管理画面左側にあるメニューから、「プラグイン」→「新規追加」をクリックし、プラグインを追加するページへ移動します。
次に、右上の検索バーからプラグインを検索し、「今すぐインストール」ボタンをクリックします。
インストールが終わったら、ボタンが「有効化」に変わるのでそのまま有効化しましょう。
プラグインのインストールは基本的にこれで完了ですが、プラグインによっては初期設定が必要になります。
設定方法はプラグインによって変わるので、プラグインの使い方などを参考にしてください。
まとめ
WordPressでサイトやブログを始める際は、
- XMLサイトマップ生成
- セキュリティー強化
- バックアップ
の3つは最低限必要なプラグインです。
WordPressは利用者が多いからこそハッカーなどの標的になりやすいので、大切なサイトを守るためにもセキュリティー関連のプラグインは特に重要になります。
WordPressは予期せぬエラーや不具合が起きる可能性も高いので、バックアップも忘れずに作成しておきましょう。
その他のプラグインについては必須ではありませんが、あると便利なプラグインも多いので、利用しているテーマやサイトに併せて選んでください。
また、プラグインは簡単に機能を追加できる便利なツールですが、やみくもにインストールするとページの表示速度が下がったり、サイトに悪影響となる場合もあります。
信頼できるプラグインかチェックすることを忘れずに、本当に必要なプラグインのみインストールしましょう。
プラグインを最小限にするためには、高機能な有料テーマを利用するのもおすすめです。
おすすめの有料テーマについては下記の記事でもまとめていますので、興味があれば参考にして下さい。